定年後マンションライフ

郊外の一戸建てから駅近マンションに引っ越すまでのことや、日々のシニアライフを書いています。

本サイトはプロモーションが含まれています

MENU

78. 婚礼箪笥との哀しい別れ

*マンションを購入して旧居が売れるまでの日記です*

 

私が結婚したのは昭和時代

「仲人さん」や「結納金」の風習が残っていました。

結納金で「婚礼タンス一式」を揃えて

寿の布をかけたトラックで新居まで運んでもらったものです。

 

私も母と地元の家具屋さんに行って、洋服ダンス2竿と和ダンス1竿
それからドレッサーを買いました。
とても嬉しかったのを覚えています。

アパートの時も戸建ての時も
ででーん、と ひと部屋占めていました。

新居のマンションには 狭いながらクローゼットがあります。
もう持っては行けません。

 

立派な箪笥なのに、査定額はゼロ。
今は買う人がいないからだそうです。

 

戸建てを建てた時は、引越し屋さんが苦労して2階に運んでくれたタンス達。

今回は壊して不用品と一緒に処分となりました。

引越しして3日目に業者の人が来て、旧居を養生して取り壊しが始まりました。

 

私はその様子を見る勇気がなくて、1階で待機していました。

木製の箪笥が壊されていく破壊音が響きます。

まだ若かった夫の結納金で買った箪笥。
夜勤してまでためてくれたお金だったのに。

一生物だからいいのを買おうね、と言った母との思い出。

 

ただの木屑になって運び出される様子を見て
涙が出てきました。

申し訳なくて、心が痛くてたまりません。

 

若い二人には大金だった「結納金」

あの頃は「クローゼット」という概念がなくて
タンスは必需品だったのです。

結婚した友達の家に行くと、どの家にも
ドーン、と立派なタンスがあったっけ。

 

仕方ない、世の中がシンプルな生活になってきてるんだ。

その証拠に、ホームセンターで買ったカラーボックスや
ニトリの簡単な家具には値段がつきました。

 

不用品処分費から買い取り価格を差し引いて

10万ちょっとの手出し。

 

これでとうとう 旧居はすっからかんになりました。

 

二人で最後の掃除をして
雨戸を閉めて。

 

鍵をX不動産さんへ渡して、
これからの管理をお願いします。

 

思い出は尽きない、大好きだった家。
どうか良い方と巡り会えますように。

 

自宅売却まで あと 176 日

続く

 

AD